世界のパンの歴史!パンはいつから食べられるようになったのか?

世界のパンの歴史!パンはいつから食べられるようになったのか?

世界共通の食べ物であるパン。

パン屋に行くとフランスのバゲット、ドイツのライ麦パン、アメリカのベーグルと世界各国の代表的なパンが並んでいますよね。

同じパンなのに国によって味も見た目も違うのは、それだけパンの文化が世界で発展したということ。

パンの歴史はとても古く、私たちの生活のそばには昔からパンがあったことが分かりますよ。

今回は、パンはいつから食べられるようになったのか、世界のパンの歴史についてまとめました。

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パンの歴史:小麦粉を水で溶いたものを焼いていた時代

小麦粉

パンの歴史は今から約8000年前の紀元前4000~6000年ごろ、古代メソポタミアが始まりとされています。

世界の中でもいち早く小麦の栽培が始まったメソポタミアでは、小麦粉を水で溶いただけのものを焼いて食べていました。

これがパンのルーツとされているものです。

とは言っても、今のパン作りのように生地を発酵させる技術はまだないので、食感はふわふわのパンとは程遠いものだったでしょう。


パン生地を発酵させるようになったきっかけは偶然ともいえるものです。

エジプトで水で溶いた小麦粉をそのまま放置していたところ、高い気温と野生に存在する酵母菌の働きで生地が膨らみだしたのです。

酵母菌は野生にも存在するものではありますが、上手に小麦粉と反応して生地を膨らませるなんてすごい偶然ですよね。

人々はこの生地が膨らむ技術を『神様からの贈り物』とし、発酵パンを食べるためだけではなくお供え物としても作るようになりました。


ちなみに、当時作られていた発酵パンに一番近いとされているのが、カレーと一緒に食べることの多いナンだそう。

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パンの歴史:パン職人が登場する時

パン職人

エジプトの人々の間だけで伝えられていた発酵パン作りの技術。

世界に広まるきかっけは紀元前1000年、ギリシャがエジプトを占領したことです。

発酵パン作りの技術がギリシャの人々にも広まるようになり、パン職人と呼ばれる人たちが登場するようになりました。


当時のギリシャはブドウの産地でワイン作りが盛ん。

ワインを作る上でできるブドウ液を酵母菌にすることで、大量のパンを安定して作ることができるようになったのです。


ブドウ液で作る酵母菌は今でも『天然酵母製法』として使われています。

これほど昔にできた製法が今に伝わっていると思うと感慨深いですよね。

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パンの歴史:パンの文化が世界中に広まった時代

世界に広がるパン

紀元前400年ごろ、腕のいいパン職人が増えることでパンの文化は世界中に広まりました。

とは言っても、誰でも自由にパンを焼けるわけではありません。

中世のキリスト教文化では、教会の保護のためパンを焼けるのは教会・修道院・貴族のみ。

一般市民がパンを焼こうと思ったら、料金を支払い釜を借りる必要があったのです。

それほどパンやパン作りの技術が大事に守られていたということでしょうか。


ただ、14世紀ごろにもなると一般市民にもパン作りが解放されるようになります。

フランスではクロワッサン、ドイツではライ麦パンという風に各国で独自のパンが作られるようになったのもこのころ。

パン作りの文化は国の数だけ多様化します。

ルーツは同じなのに国によって特性があるのがパンのおもしろいところですね。

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パンの歴史:世界で食べられているパンの種類

いろいろなパン

パンは国の数だけ種類があると言われています。

各国ごとの代表的なパンの一例を見ていきましょう。

フランスバゲット・クロワッサン・カンパーニュ
ドイツライ麦パン・プレッツェル
イタリアフォカッチャ・パニーニ・グリッシーニ
イギリスイギリスパン・イングリッシュマフィン・スコーン
アメリカベーグル・ハンバーガーバンズ
インドナン・チャパティ
ロシア黒パン・ピロシキ
日本菓子パン・食パン・総菜パン

日本のパン屋に行けば、バゲットもあるし、ライ麦パンやスコーン、ナンやパニーニのサンドイッチなんてものもあります。

当たり前の光景ですが、ひとつのパン屋の中でこれだけ世界中のパンが買えるのは世界的にも珍しいことなんだとか。

どれを買おうか迷ってしまうほどたくさんの種類が並んでいるのが日本のパン屋のいいところですね^^

あんこを包んだりパン生地にパン粉をつけて揚げたり、海外の人からしたら驚くような組み合わせのパンが多いのが日本のパンの特徴です。

「なんでもあり」の精神がお店のラインナップに現れているのかもしれませんね。

パンの歴史まとめ

  • 紀元前4000~6000年ごろ、古代メソポタミアで小麦粉を水で溶いたものを焼いたのがパンの始まり
  • パンを発酵させるようになったのは偶然
  • 紀元前1000年ごろ、ブドウ液の酵母菌を使ってパンを作るようになる
  • 紀元前400年ごろ、パン職人は世界各国に増えてパン文化が世界に広がる

パンの歴史はとても古く、昔から私たちの生活にパンが根付いていたことが分かります。

世界各国で発展してきたパンの文化。

この先もどんなふうに進化していくか楽しみですね^^

日本のパンの歴史はこちら

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