焼きたてのパンの香りを楽しめるのも自宅でパンを手作りしたときの醍醐味。
ホームベーカリーを使えば手軽にパン作りが楽しめます。
ただ、せっかく作ったパンが思ったよりも膨らまないなんてことはパン作りにおいてよくある失敗。
パンが膨らまないと食べられるのか心配ですよね。
そこで今回は、パンが膨らまない場合でも食べられるのかどうかについて、パンが膨らまない原因や救済方法についてまとめました。
手捏ねやホームベーカリーでパンが膨らまない失敗!食べられる?
自宅でパン作りをしてパンが膨らまないというのはよくある失敗です。
材料も時間もかけて作ったのに膨らまないとショックですよね。
でも大丈夫!
パンに火さえ通っていれば(生焼けではなければ)食べられます。
パンが膨らむのは、小麦粉に含まれるグルテンと酵母菌が作用して炭酸ガスを発生させるから。
パンが膨らまないというのは何らかが原因でこの炭酸ガスが思ったより発生していなかった、発生したのに抜けてしまったことが原因です。
パンに膨らむ力がなかったというだけのことなので、きちんと火が通っていれば食べても問題ありません。
ただし、生焼けのパンは食べると消化不良や腹痛を起こす可能性があります。
人間は生の小麦粉に含まれるデンプン質は分解できないので、膨らまなかった生焼けのパンは食べるのはやめましょう。
手捏ねやホームベーカリーで膨らまないパンになった時のリメイク方法
手捏ねやホームベーカリーでパンが膨らまなくても、生焼けでなければ食べても問題ありません。
ただ、膨らまないパンというのは正直おいしくないんですよね^^;
生地が上に伸びていないので目が詰まっていて口どけが悪いが膨らまないパンを食べたときの食感です。
そのまま食べるのは少しキツイ…そんなときは他のものにリメイクしちゃいましょう!
パン粉にリメイク
膨らまないパンも、パン粉まで細かくすれば食感が気になりません。
おろし金で削ってもいいですしフードプロセッサーやミキサーを使えば簡単に細かくできます。
そのままなら生パン粉、パン粉にしたあとオーブンで焼けば乾燥パン粉になります。
生パン粉は日持ちしないので、作ったら密閉容器に入れて2~3日以内に使い切りましょう。
乾燥パン粉は密閉容器に入れて冷蔵庫に入れておけば約2週間日持ちしますよ◎
パングラタンにリメイク
耐熱容器に膨らまなかったパンを入れて上からソースとチーズをかけて焼けば、メインにもなるおしゃれなパングラタンのできあがり!
固く食感が悪いパンもソースがしみこんで柔らかい食感に。
失敗パン救済 トマトクリームグラタン by いりぼーこちらはトマト缶で作る簡単クリームソースが絶品のレシピです^^
フレンチトーストにリメイク
卵液がしみこんだふわふわのフレンチトーストだってリメイクで作れます。
パンの種類によってはなかなか卵液がしみこまないものもありますが、その場合薄くスライスすれば大丈夫!
残ったパンで!簡単絶品フレンチトースト by 料理家MIYUKIバターで焼いたあとに仕上げで砂糖をふりかけると、砂糖が溶けてカリっとした食感になっておいしいですよ^^
パンが膨らまない原因とうまく焼くポイント
パンが膨らまないときに考えられる原因は全部で4つ。
- イーストが古くなっているため
- 生地の捏ねが不足しているため
- 発酵不足または発酵過多のため
- オーブンの予熱が不足しているため
イーストが古くなっているため
イーストは生き物です。
イースト自体が古いものだったり、開封してから空気に触れて品質が悪くなったイーストでは思ったように炭酸ガスが発生せずパンが膨らまなくなってしまいます。
イーストがきちんと働くかどうか不安な人は、パンを作る前にイーストチェックをしましょう。
- 35℃前後のぬるま湯を50ml用意する
- 小さじ1杯のイーストを混ぜて溶かしてから10分放置する
- 小さな泡がブクブク出ていたらイーストが活動している証拠
10分経っても何の変化も見られなければ、イーストは古くなっている証拠。
パン作りに使っても活動しないので、もったいないですが処分して新しいイーストを用意してください。
生地の捏ねが不足しているため
生地が膨らむために必要な炭酸ガスは、グルテンと酵母菌が作用することで発生します。
グルテンは小麦粉に含まれるものですがそのままでは発生しません。
小麦粉をよく捏ねることでグルテンが発生するんですね。
生地の捏ねが不足している状態というのはグルテンも生まれていないので、当然炭酸ガスも発生せずにパンは膨らみません。
特に手捏ねの場合、「どこまで捏ねたらいいか分からない」ということでまだまだ捏ね不足なのに途中で捏ねるのをやめてしまう人が多いように感じます。
- 台や手に生地がくっつかなくなる
- 生地がなめらかでツヤが出る
- 生地を薄くのばした時にちぎれず、薄い膜ができる
フランスパンは捏ねすぎはよくないとされますが、菓子パンや食パンのようなふわふわのパンを目指すなら捏ねすぎることはありません。
しっかりと上記のような状態になるまで捏ねましょう。
発酵不足または発酵過多のため
パン生地が発酵不足だと生地内に十分な炭酸ガスが発生していない状態。
自分で膨らむ力がないので、焼いても上に伸びず目が詰まったパンになってしまいます。
反対に、発酵過多もパンが膨らまない原因になります。
過発酵は生地内で抱えきれなくなった炭酸ガスが抜けてしまっている状態。
一見大きく膨らみそうですが、焼くことで生地が潰れたりしぼんでしまいます。
生地内の糖分も分解されてしまっているので甘みがなく、味の面でもおいしくありません。
発酵の見極めはパン作りにおいて重要なポイント。
特に一次発酵は大事で、一次発酵に失敗すると二次発酵にも影響してしまいます。
パン生地に最適な温度と発酵時間を確認すること、あとはフィンガーテストをして実際に発酵の状態を見ることが大切です。
フィンガーテストは、人差し指に小麦粉をつけて、生地内に第2関節まで指を入れること。
ゆっくり指を抜いてみて穴が戻らなければ発酵完了の合図です。
オーブンの予熱が不足しているため
パン生地はオーブンに入れて最初の5~10分で膨らみ始めます。
オーブンの予熱が十分でないと、パンが膨らむための温度が足りずに膨らむタイミングを逃してしまいます。
オーブンのクセによっては設定された温度よりも低い温度にしか予熱できないものもあります(我が家のオーブンは温度が低めなのでいつもプラス10℃ほど高めに設定しています)。
オーブンのクセは何度か使って知るしかないのですが、オーブン庫内が十分に温まるように予熱は10分以上かけてしっかり準備しておきましょう。
まとめ:パンが膨らまない場合でもリメイクして食べられる
パンが膨らまない場合でも、生焼けでなければ食べても問題ありません。
ただし、そのまま食べてもおいしくないことがほとんどなのでリメイクするのをおすすめします。
パンが膨らまない原因はひとつではありません。
「何が原因だったか」分かれば、次回からはきちんと膨らんだパンが作れるはず。
参考になると嬉しいです^^
関連記事:フランスパンが発酵不足だとどうなる?温度や時間の目安について