
フランスパンを作ろうとレシピを見たとき、材料欄にフランスパン専用粉があるのに気づきます。
でも、頻繁にフランスパンを作らないとなかなか自宅にフランスパン専用粉はないですよね。
そんなとき、フランスパン専用粉を代用として強力粉と薄力粉をブレンドする方法があります。
強力粉と薄力粉なら自宅に常備していることも多いから助かりますね^^
今回は、フランスパン専用粉を代用する方法やおすすめのフランスパン専用粉についてまとめました。
フランスパン専用粉を代用する方法

フランスパン専用粉の中身は準強力粉で、小麦粉を分類分したもののひとつ。
小麦粉はたんぱく質の含有量によって強力粉・準強力粉・中力粉・薄力粉と分けられます。
強力粉が一番たんぱく質の量が多く薄力粉が一番少ないんですね。
ですので、フランスパン専用粉(準強力粉)がない場合は、強力粉と薄力粉をブレンドして使うことでフランスパン専用粉の代用ができます。
フランスパン専用粉は強力粉と薄力粉をブレンドして代用できる
ただ、代用するからには準強力粉のたんぱく質含有量に近づける必要があります。
たんぱく質含有量が多い強力粉と少ない薄力粉で準強力粉に近づけるためには、まずは【強力粉8:薄力粉2】の割合で混ぜてみてください。
レシピに準強力粉300gと記載があるなら【強力粉240g:薄力粉60g】となります。
国産の強力粉を使う場合は割合に注意
最近では国産の強力粉でパンを作るのが人気です。
『はるゆたか』や『春よ来い』で作ったパンはモチモチしたおいしいんですよね^^
私も国産強力粉を使うことがよくありますが、準強力粉の代用に使う場合は注意が必要です。
国産強力粉は外国産の強力粉にくらべてたんぱく質の含有量が少なめ。
『九州産南のめぐみ』という国産強力粉はたんぱく質が10%なのに対して、定番の外国産強力粉である『イーグル』は12%。
2%もたんぱく質含有量に差があるんですね。
ですので、国産小麦粉の中でもたんぱく質含有量が少ない品種を使う場合は、薄力粉とブレンドするとき強力粉の割合をやや多めにしたほうがいいでしょう。
フランスパン専用粉(準強力粉)のたんぱく質含有量は平均して10.5~12.5%。
この割合に近づけることが代用するうえで大事なのですが、実際に生地を作ってみないと割合が最適かどうかは判断できません。
粉の組み合わせによっては【強力粉7:薄力粉3】でちょうどよくなる場合もあります。
実際にやってみるのが一番!
ということで、【強力粉8:薄力粉2】を基本に自分なりの割合を見つけてみてくださいね。
強力粉と中力粉をブレンドして代用する方法も
たんぱく質含有量は準強力粉と薄力粉の間ぐらいの中力粉。
【強力粉8:中力粉2】の割合でブレンドしてフランスパン専用粉の代用として使えます。
中力粉のたんぱく質含有量は8.5%~と薄力粉とあまり変わりがないため、同じ8:2の割合で問題ありません。
ただ、若干中力粉をブレンドしたほうが生地にモチっとした弾力が出やすいです。
好みで使い分けてみてください。
フランスパンに専用粉がある理由

フランスパンに専用粉があるのは、専用粉を使ったほうが『フランスパンらしいフランスパンが焼ける』から。
フランスパンはいろいろな種類がありますが、共通しているのはパリッとしたクラスト(皮)とモチっとしたクラム(中身)の食感が楽しめることですよね。
この食感は、フランスパン専用粉=準強力粉の性質によるもの。
準強力粉は、強力粉よりもたんぱく質含有量が少なく、灰分が多いのが特徴です。
適度な量のたんぱく質が外はパリッと中はモチっとした食感を生み出し、灰分は焼きあがったパンに香ばしい小麦の香りをつけます。
フランスパンに欠かせない食感と香りを最大限に引き出すために、フランスパンは専用粉を使うというわけですね。
強力粉+薄力粉でも代用はできますが、小麦の香ばしい香りをつけるためにもフランスパンは専用粉を使って作るのをおすすめします。
フランスパン専用粉のおすすめ商品
フランスパン専用粉としてさまざまな商品が販売されていますが、「いったいどれを選んだらいいの?」と迷ってしまいますよね。
そこで、初心者でも使いやすいおすすめのフランスパン専用粉を紹介します^^
リスドォル

フランスパン専用粉として最も有名であろうリスドォル。
初心者でも扱いやすく、初めてフランスパンを作るのであればまずはリスドォルから始めるのがいいと思います。
フランスパンにきれいな焼き色をつけてパリッとさせる役割のあるモルトパウダー入り。
手間なくおいしいフランスパンが焼けますよ^^
メルベイユ

灰分0.60%と高く、濃い焼き色と小麦のしっかりした香りが楽しめます。
メルベイユだけで仕込んでもおいしいですが、他の準強力粉や強力粉に2~3割ブレンドする使い方もおすすめ。
メルベイユだけだとちょっと濃いと感じる場合でも、他の粉とブレンドすればクセのない食べやすい仕上がりになります◎
オーベルジュ

吸水性がよく扱いやすいのでフランスパン初心者の人向けの粉。
クラストはパリっと中はもっちりした食感で食べ応えのあるフランスパンが作れます。
クセのない粉なので全粒粉を混ぜたりアレンジもしやすいですよ。
フランスパン専用粉を代用する方法まとめ
- フランスパン専用粉がないときは強力粉8:薄力粉2の割合でブレンドすれば代用できる
- フランスパン専用粉はたんぱく質含有量が強力粉より少なく灰分が多いから、クラストはパリっとクラムはもっちりとした香り高いフランスパンが作れる
フランスパン専用粉がなくてもフランスパンは焼けますが、クラストとクラムの食感の違い・小麦の香りを最大限引き出すのであればフランスパン専用粉を使うのをおすすめします。
フランスパンを初めて作る人ほど最初はフランスパン専用粉を使うといいでしょう。
慣れてきたら、強力粉と薄力粉のブレンドの割合を変えて仕上がりの違いを楽しむのもいいですね^^
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