パリッとした皮とモチモチの中身の食感の違いが楽しめるカンパーニュ。
フランスパンの中でもモチモチ部分が多いパンなので食べやすく人気があります。
自宅で手作りすると焼きたてのカンパーニュを味わえるのがいいですよね^^
そんなカンパーニュですが、二次発酵を冷蔵庫でおこなうという作り方があります。
カンパーニュの二次発酵を冷蔵庫でおこなうとどんなメリットがあるのでしょうか?
そこで今回は、カンパーニュの二次発酵について、見極め方や冷蔵庫での発酵の方法などまとめました。
カンパーニュの二次発酵の見極めについて
カンパーニュの二次発酵の見極め方は【生地が約2倍の大きさになったかどうか】です。
カンパーニュをカゴに入れて二次発酵させた場合、生地がカゴの端まで上がってきたらちょうどいい感じ◎
カゴに入れずに天板で発酵させた場合も、二次発酵前より2倍の大きさになっていればOKです。
ポイントとしては二次発酵後にできるだけすぐに焼けるように準備しておくこと。
二次発酵の役割は成形でしまった生地をゆるめることにありますが、ここであまり生地をゆるめすぎてしまうと焼いたときに十分に膨らまなくなってしまいます。
発酵不足だと追加で発酵をとればいいのですが、発酵過多になってしまった生地は元に戻りません。
二次発酵を終えたあとでも、高温のオーブンで焼くまでの間で生地は少しずつ発酵し続けます。
カンパーニュではないですが、菓子パンで仕上げにトッピングをしたりツヤ出しの卵をぬるのに手間取っている間、発酵が進んでしまって膨らみが悪くなった、なんてのはよくある失敗。
私も経験があります。
ですので、カンパーニュの二次発酵後はできるだけすぐに生地を焼けるよう、あらかじめオーブンも予熱しておきましょう。
ただ、オーブンで二次発酵を行っている間は終わってからでないと余熱ができませんよね。
ですので、私はそういったときは【2倍の大きさになる少し前】でカンパーニュをオーブンから取り出し、常温で残りの発酵をさせるようにしています。
焼くまでに時間がかかるのであれば、完全に二次発酵が終わったタイミングではなく、その少し手前で発酵を終えるようにすると過発酵を防げますよ◎
カンパーニュの二次発酵は冷蔵庫でもできる
カンパーニュの二次発酵は冷蔵庫でもできます。
温度の低い冷蔵庫の中で発酵させると膨らむスピードが緩やかになります。
冷蔵庫内でじっくり時間をかけて発酵させる、いわゆる低温長時間発酵と呼ばれるものですが、これはカンパーニュのようなフランスパンにとっておすすめの発酵方法なんです。
冷蔵発酵でカンパーニュはよりおいしくなる
というのも、いくら低温と言っても生地を冷凍しない限り発酵は少しずつ進みます。
菓子パン生地や調理パン生地など、イーストの量が普通~多めのパンだと冷蔵庫で長時間発酵させているうちに過発酵になってしまう可能性が高くて。
途中で生地の状態を見られればいいんですが、低温長時間発酵するときって寝てる間の時間を利用することが多いので、朝起きたときには手遅れになっていることが多いんです。
その点、カンパーニュのようなフランスパンはイーストの量は少なめ。
もともとのイーストの量が少ないから、低温長時間発酵でも過発酵になることがほとんどないんです。
フランスパンが低温長時間発酵に向いているとされる理由はもうひとつ。
それは、小麦の風味を引き出してうま味の強い仕上がりにできるということです。
パン生地は発酵させている間に熟成が進み、小麦のうま味がぎゅっと濃縮されます。
またイーストをあまり使わない分、イースト特有のにおいが抑えられ小麦の香りを存分に楽しむことができます。
カンパーニュは小麦の香りや風味を楽しむ素朴なパン。
低温長時間発酵させることでよりカンパーニュの良さを引き出すことができるというわけです。
寝てる間においしくなってくれるなんて嬉しいですよね^^
冷蔵発酵させるならカゴは必要
ただし、カンパーニュの二次発酵を冷蔵庫で行おうと思っているならカゴを用意することをおすすめします。
カンパーニュの二次発酵の際に使うカゴは、きれいな模様をつけるためとボリュームのあるカンパーニュを作るためにあるといいもの。
なくてもカンパーニュは作れますが、冷蔵発酵をさせるなら模様をつけなくてもカゴを用意してください。
なぜかというと、二次発酵を冷蔵庫で行う際には冷蔵庫内で生地が乾燥しないようにラップをかける必要があるからです。
ホイロなど湿度が高い場所で発酵させるときはラップはいりませんが、冷蔵庫内は非常に乾燥しやすい場所。
カンパーニュの生地がカゴに入っていればかごにラップをかけるだけでいいですが、生地を天板の上にのせている場合、膨らんだ生地にあたらないようにラップをかけるのは難しいです。
ラップが生地の膨らみを邪魔してはダメですし、ふわっとかけたとしても時間の経過と共にラップが落ちてきてしまいます。
生地の発酵を邪魔しないで乾燥から守るためにも、カンパーニュの二次発酵を冷蔵庫で行うときはカゴを用意しましょう。
専用のカゴがなくても大きめのボウルでも代用できますよ◎
カンパーニュの二次発酵に失敗してる時の目安
最後に、カンパーニュの二次発酵に失敗している時の目安をチェックしておきましょう。
発酵に失敗しているというのは元に戻らないということ。
発酵不足であれば追加で発酵させればいいので、二次発酵での失敗というと発酵過多であることを指します。
- カゴから出したら生地が横にダレるように広がる
- クープを入れた瞬間に生地がしぼむ
二次発酵後の生地はとても繊細で、発酵過多だと少しの衝撃で生地がしぼんでしまいます。
二次発酵に成功していればクープを入れても形を保っているものなのですが、発酵過多だとナイフを入れた瞬間に生地がだらーんと…。
こうなってしまうともう元には戻せないので、そのまま焼くしかありません。
食べられないことはないですが、味に深みはなくイーストやアルコール臭の強いカンパーニュになってしまいます。
材料が少ないカンパーニュだから、味の違いがはっきりと分かりやすいと思います。
せっかくのカンパーニュを無駄にしないためにも、二次発酵では発酵過多にならないよう気をつけましょう。
カンパーニュの二次発酵の見極め方まとめ
カンパーニュの二次発酵の見極めは
- かごに入れたなら生地がカゴの端まで上がってきたら・天板でなら約2倍の大きさになったら
- カンパーニュの二次発酵後はできるだけすぐにオーブンに入れて焼く
- カンパーニュは低温長時間発酵に向いているので冷蔵庫で二次発酵をおこなうのはおすすめ
カンパーニュの二次発酵は最後に釜でグンと生地が膨らむための最終準備段階。
オーブンでも二次発酵は可能ですが、時間があれば冷蔵庫のような低温の場所で時間をかけて発酵させるのもおすすめです。
二次発酵は発酵過多になってしまうと戻せません。
ですので慣れないうちは生地の状態をこまめにチェックするようにしましょう。
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