フランスパンが重い原因は?目が詰まる理由と気泡ボコボコのコツ

フランスパンが重い原因は?目が詰まる理由と気泡ボコボコのコツ

おいしいフランスパンは、切った断面を見れば分かると言われています。

断面に大小不揃いの気泡があれば成功なんですが、この気泡を出すのがなかなか難しい…。

気泡が出ずにフランスパンが重い仕上がりになるのはどうしてか、原因を知りたいですよね。

そこで今回は、フランスパンが重い・目が詰まる原因についてや気泡ボコボコのフランスパンを作るためのコツについてまとめました。

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フランスパンが重い目が詰まる原因

フランスパンが重く目が詰まる原因

フランスパンが重い・目が詰まる原因は3つ。

  • 生地の触りすぎ
  • 発酵不足
  • 下火が弱い

生地の状態・焼成時の状態の2つに大きく分けて、詳しい原因を見ていきたいと思います。

生地の状態が悪い

フランスパンの生地の状態が悪いと、重い目が詰まった生地になる原因に。

フランスパンの材料は【小麦粉・酵母・水・塩】の4つで、発酵を促したり生地を扱いやすくする砂糖やバターが入っていません。

そのため、ちょっとしたことでも生地に影響が出てしまうんですね。

  • 成形時に生地を触りすぎている
  • 発酵が足りない

フランスパンの生地を成形する際に、時間をかけて必要以上に生地を触ってしまうと生地が傷んでしまいます。

傷んだ生地は気泡もつぶれてしまうので、焼きあがったフランスパンは気泡がなく思い目の詰まった状態になります。



また、発酵不足の生地もよくありません。

パンは、小麦粉に含まれるグルテンと酵母菌が作用して炭酸ガスを発生させることで膨らみます。

発酵不足の生地は炭酸ガスが少ない状態です。

炭酸ガスが少ないというのは、気泡ができるために必要な【グルテン膜を破るための力が足りない】ということ。

結果、発酵が足りない生地は大きな気泡ができずに目が詰まってしまうんですね。

ドライイーストでパンが膨らまない原因についてはこちらの記事に詳しく書かれています。

焼成時の状態が悪い

焼成時の状態が悪いというのは、主にフランスパンを焼くときのオーブンの下火の弱さにあります。

フランスパンの気泡は、生地の中にある水分を蒸発させてガスを抱えている小さな気泡を破いて気泡同士をくっつけて大きな気泡にすることでできます。

オーブンの下火が弱いと、一気にではなくじわじわと生地に火が入ります。

通常のパンはそれでも問題はないのですが、フランスパンの場合は時間をかけてしまうと気泡同士が破れずに生地が先に焼きあがってしまいます。

結果、気泡のない目の詰まった状態になるというわけです。

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フランスパンを気泡ボコボコにするコツ

フランスパンを気泡ボコボコにするコツ

フランスパンの気泡をボコボコにするコツは全部で3つ。

  • 水分量が小麦粉に対して70%になるレシピで作ること
  • 生地は捏ねすぎない触りすぎないこと
  • オーブンの予熱のとき一緒に天板も温めておくこと

水分量が小麦粉に対して70%になるレシピで作る

フランスパンのレシピはいろいろとありますが、最初のうちは水分量が小麦粉に対して70%になるレシピで作ってください。

水分量が70%だと必ず気泡ができるわけではありませんが、小麦粉と水が馴染むことで炭酸ガスが発生しやすくなるので気泡もできやすくなります。

ただ、水の量は粉の種類や作る人や季節によっても変わります。

フランスパン作りに慣れてくれば自分で水分量を判断できるようになるのですが、最初のころはレシピの材料欄を見て水分量が70%のものかどうか確認しましょう。

生地は捏ねすぎない・触りすぎない

フランスパンの生地は捏ねすぎない・触りすぎないことが大事です。

通常、パン生地はよく捏ねてグルテンを出すことがいいパンの条件。

しかし、フランスパンの場合はグルテンが多く出てしまうと、膜が破れにくくなって気泡ができにくくなるため、あまり捏ねすぎないことがポイントなんです。

材料を混ぜ合わせるときは、捏ねるというよりは合わせる感じでパンチングをしながら生地を作っていくといいでしょう。


また、せっかくできた気泡が潰れてしまわないように、成形は手早く済ませてくださいね。

オーブンの予熱のとき一緒に天板も温めておく

フランスパンは下火でガッと火を入れるのが大事。

私もパン屋で働いているときは、フランスパンは天板を使わずに高温に温めたオーブンに直接生地を入れて焼いていました。

他のパンは天板にのせて焼くのに、フランスパンだけは必ずそのまま。

それだけ、フランスパンにとって下火が大事なことが分かりますね。


とは言え、家庭用のオーブンでは下火の設定ができるものは少ないですし、そもそも天板なしでパンを焼けないことがほとんどです。

『家庭ではフランスパンを上手に焼くのは難しい』とされてきたのですが、どうしても自宅で焼きたい場合はオーブンの予熱の際に天板も一緒に温めておきましょう。


熱々になった天板に生地をのせるときは火傷しないように注意してくださいね。

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基本のフランスパンレシピ

基本のフランスパンのレシピを紹介します。

家庭用のオーブンではバゲットやバタールといった長さがあるパンを焼くのは難しいと思うので、今回はお手頃なサイズのカンパーニュのレシピにしました。

クラスト(皮)のパリッと感もクラム(中身)のモチモチ感も味わえるので、固いパンが苦手という人も食べやすいと思います^^

お手軽カンパーニュ
カンパーニュは本来発酵だねを作ったり、一晩かけてゆっくり発酵させるなど、のんびりと時間をかけて作る味わい深いパンですが、手軽にその日のうちに焼き上げられるようにしました。味わいはあっさりし、日持ちの面でも劣りますが、やっぱり焼きたてはバリッバリの皮に中のもっちもちが美味しいです。
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まとめ:フランスパンが重い目が詰まる理由は生地の触りすぎ・発酵不足・下火の弱さ

フランスパンが重い・目が詰まる理由についてまとめました。

フランスパンに欠かせない気泡を出すためには、生地は捏ねすぎないでしっかり発酵させることが大事。

下火を強めにして一気に高温で焼いて気泡をたくさん発生させましょう。

通常のパン作りで大事な『よく捏ねること』はいったん頭の隅に置いて、生地のグルテンがなるべく出ないように気をつけてくださいね。

関連記事:フランスパンの日持ちは常温でどのくらい?冷蔵や冷凍についても!

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